ホグワーツレガシー

ホグワーツレガシーを実績コンプまでクリア。

 

 

▼戦闘
最初から最後まで難易度ノーマルだったけどかなり簡単。イージー以下だとガード指示のボタンがQTEみたいに表示されるんだけど、ノーマルでもプロテゴかローリングかの指示は出るので慣れればあまり変わらないと思う。SEKIROの危と似ているが、あれは上段下段は自己判断なのに対しホグワーツレガシーは表示からして違うので何も考えなくていい。楽々。
加えて、プロテゴが脅威の全方位判定。ガードする向きを間違えて失敗、なんてことは決して起こらない。魔法使いってすげぇ。おまけに特にジャストガードとかせずとも、ガードからの長押しだけで勝手にステューピファイを打って相手を一定時間スタンしてくれる。この強すぎる防御仕様のため、感覚的にはキルストリークがあった時代のアサクリに近い。強すぎる。
上述した通り基本はプロテゴからのステューピファイだけで完封できてしまうので、戦闘はかなり単調。各種呪文にはクールタイムがあるのもあって、基本は基礎呪文でぺちぺちしてるだけの時間が長い。一応呪文スロットを増やす才能(スキル)を取ればぺちぺち感は減る。とはいえ、戦闘が簡単だからこそ演出を楽しめるのでこのゲームにはこのぐらいが合っているのかもしれない。変身呪文を覚えると敵のアニメーガスを解除できるのが面白かったりと、戦闘システム自体は単調だが演出は凝っている。
 
▼ストーリー
まあ、その……うん!ぶっちゃけ普通。ゲーム体験がずば抜けていいので贔屓目で普通と言っているが、これがもしウィザーディングワールドと何の関係もない単発のRPGだったら駄作と言って差し支えないストーリーだと思う。
本編は割と面白い。一見何でもできるような魔法があるからこそ、それを使うべきかどうかで対立するというテンプレな展開だけど、王道だからこそ一定の面白さは約束されている。
ナティやセバスチャンといった主要NPCの人物関係クエストもまあまあ面白い。特に魔法という使い方によっては大人と同じことができる力がありながら、子供だからこそ大人と揉めるという展開なので、主要人物が皆学生という設定が活かされていたと思う。
ただ、主要NPC以外のサイドクエストは焼き増しのような内容が目立つ。基本的には全て敵に襲われた!助けて!だけで話が進む。本編と主要NPCのクエストはそこそこ良いのに、ウィザーディングワールドでなかった場合駄作になるだろうと感じるのは、正直この辺のサイドクエストが足を引っ張っていると思う。ウィッチャー3とかアサクリとか、メインもサブも面白い一流のゲームに比べると大分見劣りする。
 
▼ゲーム体験
ホグワーツレガシーの醍醐味と言っていい部分。自分はハリーポッターを謎のプリンスまでしか読まなかったにわかだけど、そんな自分でも『ウィザーディングワールドでこういう体験ができたら物凄く嬉しいだろうな』というのを順当に全てやらせてくれる。
ヒッポグリフに跨って橋の上を走るホグワーツ特急の上を飛んでみたり。ニフラーをブラッシングしたらお腹のポケットからコインが転がり落ちたり。校内に置かれた甲冑が喧嘩してたり。厨房から料理を拝借してゴースト達の集まりに参加したり。ドラゴンに襲われたり、ドラゴンを助けたり。
そういえば原作でこういうシーンあった!と彷彿とさせる場面だったり、これぞファンタジー!と原作関係なく興奮できる場面だったりが多い。魔法界ならではの動く絵画と会話したり、大広間に浮かぶたくさんのキャンドルを見上げているだけでもとにかく楽しい。
また、何気にちょっと珍しいと感じたのが作中で季節が移ろうこと。ホグワーツレガシーはオープンワールドゲームとしてはフィールドがやや小さめなのだが、代わりに作中の時間が進むとワールド内に季節感が出る。一般的なオープンワールドだと既存のフィールド内で季節を変えるのではなく、雪山の景色があったり花畑があったりと景色の多様性は様々なエリアを用意することで提供することが多いと思う。なので、フィールドがやや小さいのも季節が変わるからこそだと思えばあまり気にならない。
転入直後の春から夏への移ろいの時点ではほとんど変わらないが、秋になって木々が色づき、冬の寒さで雪が積もるとそれだけで感動するほど景色が変わっていく。これが本当に素晴らしい。特に冬は雪景色で周りが分かりやすく変化する他に、校内にクリスマスの飾りが施されているのでどこに行くのも楽しい。
 
▼実績
コンプ済み。辛くはないけど面白くもない。
コレクションコンプとマーリンの試練完遂があるせいで水増し感が凄い。ただ、その辺はアサクリとかも全ロケーション埋めとかがあるのでオープンワールド系の宿命なのかもしれない。でも、アサクリのロケーションは時間はかかるけど表示されているのを埋めていくだけに対し、ホグワーツレガシーのコンプ作業はマップに表示されていないものが多いので地道に探す作業から入らないといけない。コンプ系が多いのはいいんだけど、もうちょっとどうにかならなかったのかとは思う。
また、実績の文章も誤解を招く記載が多い。例えば「三度目の正直」の条件は”装備のアップグレードを3回行う”と書かれているが、実際には3回ではなく3段階を意味している。別々の装備を3回アップグレードしても実績は解除されず、一つの装備を3段階アップグレードすることで初めて達成となる。何故”装備を最大までアップグレードする”などの記載にしないんだろうか……?